スタッフブログ

2018/10/25

上野公園建築散歩

大阪の高性能注文住宅、リーフアーキテクチャの猪倉です。

 

アールプラスハウス全国大会の翌日は、久しぶりに休みが取れたため、上野公園に建築散歩に出かけました。

大学院で建築を学んだあとに設計事務所で勤務していた東京時代。

 

仕事に追われ、東京各地をゆっくりと回ることもなく、上野公園もじっくり見るのは今回が初めて。

実は、上野公園には建築の名作がそろい、建築好きには大変見どころのあるエリアなのです。

 


 

モダニズム建築を求めて ~師弟競演~

 

JR上野駅の公園口を出て目の前に鎮座するのが「東京都文化会館」

 

日本におけるモダニズム建築の旗手、前川國男の作品です。

前川は渡仏時代、世界のモダニズム建築のリーダーであったル・コルビジェの事務所で働いていました。

文化会館には建築ファンならだれもが分かる、コルビジェのデザインモチーフが使われています。

 

 

 

 

そして、この文化会館の正面に建つのがコルビジェの「国立西洋美術館」

 

面と線で構成されたファサードは今見ても全然古くなく、そのプロポーションの良さに嘆息してしまいます。

 

 


 

和なるものを求めて ~親子競演~

 

私が建築学生だった頃、いわゆる「ポストモダニズム建築」が最盛期を迎えていました。

その影響を受けたのかそうではないのか、自分の中での関心は「建築における風土性」でした。

当時、安藤忠雄がメジャーになりつつある頃で、神戸北野町のリンズガーデンやローズガーデンをよく見に行っていました。

その中で自分が感じたのは鉄とコンクリートを使いながらもなんとはなしに「和の空間」が構成されていることでした。

時代が江戸から明治に入り、西洋建築が一気に流入してきたあと、当時の建築家は近代建築と和の融合を図ろうとしていきます。

それがどういう過程を経て今に至るのかを明らかにするために、大学院の指導教官の勧めもあって卒業論文に選んだテーマが「谷口吉郎」でした。

 

 

明治において、近代建築と和の融合の一例と言えるのが渡辺仁の「東京国立博物館」です。

帝冠様式とよばれたこの様式は下部が西洋建築、屋根が日本の伝統的瓦屋根の形状となっています。

「和洋折衷」ではあるものの、このデザインの是非は当時も大きな論争となったようです。

 

 

 

それから一歩抜け出したのが谷口吉郎の「東洋館」でした。

素材はコンクリートを使いながらも、プロポーションやディテールに「和」を連想させる手法は彼が先駆的役割を務めたのだと思います。

 

 

 

 

そして、その奥に建つ「法隆寺宝物館」谷口吉郎の息子である、谷口吉生の作品です。

ここに至り、近代建築と「和」の融合は完成されたかに見えます。

モダニズム建築でありながら、そのラインやディテールはまるで京都の社寺仏閣を思わせます。

様々な日本の伝統的な建築手法が見て取れます。

建築を建築のみにするのではなく、全景の池、その上を通るアプローチ、植栽も含め、外部空間との連続性をもってこそ、良い建築なのだという言葉が、この作品を見ていると感じることができます。

冒頭に述べた安藤建築に感じる「和」と通ずるところがありました。

 

 

 

 


 

「考える」アート ~デュシャンと火焔土器~

 

建築を堪能した後は、美術館の内部巡りです。

ちょうどデュシャンの企画展をしていたので最初に立ち寄りました。

私が学生のころから見聞きしていたデュシャン。

実作を見るのは初めてです。

彼は「アートとは何か」を追求していました。

絵画から動画に至るまで幅広いデュシャンの作品を見ることで、自分のその考えに自然と引き込まれていきます。

 

 

 

 

次に入った美術館で一番目に留まったのが縄文時代の火焔土器でした。

美術という言葉もない時代。

人は生まれもって造形の持つ力を感じていたのでしょうか。

自分の中の秘めたる思いをカタチにしていくのがアートなら

美術品も日常品も、建築ですら同じ範疇なのだと思わずにいられません。

 

 

 

久しぶりに建築とアートを堪能した一日。

学生時代に戻ったかのように、脳の少し休ませていた部分が覚醒してきました(笑)

この刺激を仕事にも生かせれれば、と思います。

 

 

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大阪の注文住宅ならリーフアーキテクチュア

株式会社リーフ 代表 猪倉 厚

1級建築士・宅建士・インテリアコーディネーター

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