スタッフブログ

2018/05/10

構造の勉強会に参加してきました

 

 

慌ただしい日が続く5月ですが、その合間を縫って、

今日は、建築構造の勉強に、セミナーに出かけていました。

会場となったのは、竹中工務店さんが手掛けた、木造の耐火建築、大阪木材仲買会館です。

恥ずかしながら、この建築の事を知らなかったのですが、会場に早めに着いたのもあり、

内部をじっくりと見学することができました。

 


 

会場の大阪木材仲買会館

 

 

 

 

建物は、以前からあった桜の大木を取りかこむように円弧を描いて建てられています。

庇も深く、その上部はバルコニーを形成。

万が一の火災時には避難経路にもなるように設計されています。

 

 

 

 

インテリアも、見ごたえあり。

いたるところに木材が使われている当たり、さすが木材商の集まる会館です。

 


 

構造塾オープンセミナー

 

 

 

 

そんな素敵な会場で開催されたのは、新潟でM’s構造設計を主催する佐藤実さんの講演でした。

 

佐藤さんは、日本で地震で壊れる家を無くしたいという大きな志の元、中小工務店を対象に木造住宅における耐震性能を高めるための学びの場「構造塾」を主催されています。

 

今回は、その紹介もかねて、現在の木造住宅の抱える構造的な問題点、阪神、東日本、熊本と続く大震災のなかで明らかになってきた問題点などを、大変分かりやすくお話していただきました。

 

建物の強度を確認するには基本的には「構造計算」が必要です。これは、地震や台風などの力が加わった時に、梁や柱などの部材、一つ一つにどう影響を与えるかをコンピュータで解析するもので、通常規模の住宅でも計算書は厚みが5㎝近くになリます。

 

しかし、木造2階建てまでだと「4号特例」といいう制度があり、コストも時間もかかる「構造計算」のかわりに簡易な方法である「壁量計算」「1/4配置」「N値計算」といったもので代替できるのです。

 

最近、住宅販売のチラシを見ていると「耐震等級3相当」のような表記があり、詳しく読むと、構造計算ではなく、壁量計算で行ってるということでした。これがそもそも、大問題なのですが・・・

 

 

 

 

 

佐藤さんのお話の中では、熊本地震で倒壊した家で実際に解体調査を行い、建築基準法を守って建てられた家がどうして倒壊したのかを綿密に調べ上げた経緯も明らかにしていただきました。2時間にわたる講義の中で改めて耐震性能を高めることの大切さ、また、建築職業人としてのモラルの大切さを教えて頂きました。

 


 

耐震性能も省エネ性能も

 

家づくりを検討されている方がいろんなハウスメーカー、工務店を廻った時にいろんなお話をそれぞれの営業の方から聞いてこられます。もちろん、間違った知識というわけではないのですが、少し首をかしげるようなことを言われている方も少なくありません。

 

たとえば

 

省エネ性(高気密高断熱)

   *高気密にすると息苦しくなる

   *グラスウールは隙間が空いて良くない

   *ダブル断熱だからシングル断熱より性能が良い

 

耐震性

   *ヒノキを使ってるから地震に強い

   *集成材よりも無垢材の方がいい

   *べた基礎だから地震に強い

 

これらは全て「???」なのですが、事前知識もないままにいきなりいろいろな住宅展示場などをまわると、言われたことがそのまま頭に入ってしまい、回る先々で違う意見に出くわして何が何だか分からなくなってしまう「後悔する家づくりあるある」なのです。

 

本当に大切なのは

   「どんな材料を使っているか、どんな工法か」の手段ではなく

   「提供できる住宅が客観的な指標でどう評価されているか」という結果性能なのです。

 

例えばそれは耐震等級であったり、省エネ等級であったり、断熱性能を示すQ値やUa値、気密性能を示すC値であったりします。

 

私個人の見解を言えば、高性能住宅(高断熱高気密と耐震性能)はもう備えていて当たり前であり、さらにその上の室内(インテリア)の快適さを高めることがこれからの住宅づくりのテーマだと考えていますし、天然木の空気感の良さを知っている我々だからこそ、室内の空気の質を表すことのできる指標(例えば、室内空気におけるシックハウス成分濃度など)も今後は定量化すべきであると考えています。

 

いずれにしても、省エネ性能と耐震性能を高める住宅を作るためには、今まで業界の通説や、自社の得手不得手にかかわることなく、常に最新の知見を得て、たゆまぬ努力を経営者自らが実践することが大切であると思います。

 

大変、有意義なセミナーでした。

 

 


 

少し想い出話を

 

私が初めて建築設計の世界に足を踏み入れた35年前、当時の職場であった設計事務所ではごくごく当然に構造事務所に構造計算を依頼していました。

 

木造2階建てであろうが、すべて意匠設計の段階から構造計算を依頼、また依頼された構造事務所も意匠と構造のバランスを常に考えておられ、構造的なアドバイスもらう場合も、デザイン面も考慮した意見を言われていたことを思い出します。

 

今から考えれば、かなりハイレベルな設計業務をしていた事務所だったと思います。新人時代の私にはそれが当たり前だと思っていましたが、今現在再び建築実務をするにあたり、当時を思い出して、まず設計者自身が構造のプロになり、構造事務所に頼らずとも基本的な整合性はとることができるようにすることが大切だと再認識した次第です。

 

ということで、来月から開催される佐藤先生の構造塾で勉強することを決めました。

 

また、こちらでも身に付けてきたことをお話させていただきます。

 

 

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大阪の注文住宅ならリーフアーキテクチュア

株式会社リーフ 代表 猪倉 厚

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