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大阪で高性能×インテリア住宅を建てる
家具から始める家づくり、リーフの猪倉です。
今回のお話はタイトルにあるように「住宅会社選びの種類」について。
現在、日本国内で戸建て住宅を所有する際に選択できる住宅会社(取得方法)の種類と、特徴。
またなぜか、なかなかオープンにならない、それぞれの標準的な価格について書いて見ます。
価格に関しては会社ごとにかなり基準が異なります。ふれ幅のありすぎるる「坪単価」では
正しい比較ができません。例えばローコスト系では坪単価50万と宣伝しているから30坪で
1500万円ぐらいと思っていても、まともに住むに必要なオプション工事や
屋外給排水電気工事などの付帯工事、設計申請手数料まで含めると300万円ほど追加が必要になり、
消費税も合わせると2000万円近くになったというのは良くある話です。
ここでの価格比較の前提を決めておきます。
総2階建て在来木造工法で延べ床面積32坪の本体工事、付帯工事、設計費や申請手数料を
含んだ諸経費、消費税などの、いわゆる「込々金額」とします。
住宅ローンに係る費用、登記費用、土地金額や土地の諸手数料は含んでいません。
また、2020年から2022年までのウッドショックをはじめとする建材価格の高騰も考慮した価格としています。
まず、住宅会社の種類ですが大きくは次の5つにわけることができます。
1.分譲住宅
2.ハウスメーカー
3.工務店(ローコスト系)
4.工務店(性能、意匠重視系)
5.設計事務所オーダー住宅
それでは順にご説明していきます。
「建売住宅」とも呼ばれていた土地付住宅です。
どちらかと言えば、不動産業系の住宅会社が好んで扱う方法です。すでに住宅の実物が
建てられており、購入される方はその実物を確認して買うことができます。
コスト重視で建てられているので比較的安く買う事も出来ます。
しかし、その反面、機能、性能などに関しては法律最低限ギリギリのところで建てられているので
将来予定されている建築基準法の改正によっては「既存不適格建築物」になる恐れも。
土地の入手が困難な都心部によくみられることができます。機能性能よりもエリア、立地条件を
優先される方、都心にどうしても住宅を建てたい方、家づくりにあまり時間をかけることなく
、簡便性重視の方に向いているといえます。
反面、家づくりにこだわりたい、機能性能も将来にわたって安心な家を手に入れたい、という方には不向きでしょう。
テレビCMなどでどんどん宣伝されているので家づくりと言えばまずハウスメーカーを
思い起こされる方も多いと思います。
昔からの財閥系のところが多く、知名度やブランド力、また会社の将来にわたっての
永続性を考えた時に信頼おける建築会社ということで選ばれる方が多いです。
多くは住宅展示場にモデルハウスを構え、お客さんの来場を待つスタイル。
最初の接客は営業マンが行い、懇切丁寧に面倒を見てくれます。
ある程度の間取りは営業担当が書くことも。
契約まで進むと設計担当に引き継がれ、設計が決まり、建築請負契約が完了して
工事が始まると現場監督に引き継がれます。
実際のハウスメーカーの社員はここまでで、工事をするのはハウスメーカー
と提携している地場の工務店だったりします。
展示場の維持経費や広告宣伝費、多くのスタッフを抱える人件費がかさばるので、
金額はどうしても割高になってしまいます。
会社規模が大きいため、断熱気密の最新の知見を取り入れるには時間がかかりがち。
また、設計スタッフによっての設計レベルの差をあまり出さないようにするために、
敷地を読み解く必要のあるようないわゆるパッシブデザインの設計は苦手となり、
どうしても床暖房などの機械設備に頼った設計になりがちです。
とはいえ、営業担当者との相性さえ合えば、懇切丁寧にフォローをしてくれて、
気持ちよい家づくりが可能でしょう。
どこで家を建てたか?と聞かれたときに、TVコマーシャルで皆が知っている
ハウスメーカーの名前を出せれば、それなりの称賛を得ることもできます。
ブランド重視型、営業の接客レベル重視型、予算が十分に取れる方には向いているでしょう。
いわゆる、地場にある小規模から中規模程度の建設会社をここでは工務店と呼んでいます。
昔は大工さんがそのまま社長となり、リフォームから新築まで地元の人々の求めに応じて
「家のことならなんでも」というところが多くありましたが、
最近は、新築住宅に専門特化した工務店が増えており、
その中でも大きく分けるとこのローコスト系と性能・意匠重視系の2つに分かれます。
ローコスト系工務店は1番の分譲住宅型の大手住宅会社に対抗して出現しました。
土地を仕入れて建売や建築条件付き住宅として販売することも多いので、
もともと、不動産業者だったとことろが収益拡大の手段として
住宅建設部門に乗り出したケースが多いです。
ローコスト系住宅会社は多くは大手コンサルタント会社の指導を受けて
いるところが多く、チラシの作り方や商品の打ち出し方はよく似ています。
「戸建てが○○万円から!」と価格訴求型広告をしているところがほとんど。
ただし、分譲住宅と同じく、広告に出ている価格のベースは20坪程度だったり、
付帯工事や手数料などが含まれていないので総額を確認することが大事です。
性能機能は現在の建築基準法ギリギリレベルのところが多くあります。
代表的なのは断熱等級で昨年まで最高等級の断熱等級4は2025年には
義務化されるレベルの最低水準の性能であり、
上位等級の5,6,7が制定されていますが、
いまだに「断熱性能は最高等級の4が標準仕様!」などとうたっているとこともあります。
性能、機能には目をつぶってでも
とりあえずできるだけ安く戸建て住宅が欲しい方には向いているでしょう。
3と同じく地場の工務店の中には、高断熱高気密といった性能や建物の耐震性、
通気や防水といった耐久性、外観やインテリアのデザイン、仕様などにこだわり、
それなりの価格ではあるけれども、多くの支持を得ている会社があります。
場合に寄っては着工まで数年待ちのいわゆる「行列のできている工務店」も少なくありません。
性能を語るのにいわゆるポエムではなく、断熱性能ならUa値やQ値、気密性能ならC値、
耐震性能なら耐震等級3など客観的なエビデンスに基づいて
プランニングや設計に取り組んでいるところが多いです。
それ以外にもシミュレーションソフトを駆使して、建物の冷暖房負荷を計算し、
空調計画まで標準仕様で取り組んでいるところも最近は多くなってきました。
常に勉強を重ねて新たな知見に基づき改良を重ねていってるので、
2,3年前の仕様と現在の仕様とでは異なることもあります。
ただし、こだわるがあまり、どうしても価格は高め。
とはいっても、ハウスメーカーよりは割安で性能は上位の家づくりが可能なので、
家づくりにはこだわりたい派、ブランド力よりは実質重視派の方には
向いているといえるでしょう。(ちなみに弊社もこのカテゴリーです)
先に述べた4つの建て方と、こちらは契約の形態が大きく異なります。
先の4つは契約は住宅会社1社のみですが、こちらの場合、まず、
建築設計事務所と設計契約を結びます。
設計のためには当然土地が決まっていないといけないので、
土地をすでに所有していることが前提になります。
建て主さんの希望、こだわりを設計事務所の担当者がヒアリング。
時間もたっぷりとかけたうえでプラン提案が行われます。
プランが決まると今度は施工会社選び。多くは、設計事務所が何社か
施工会社(工務店)を紹介してくれ、工事金額の相見積もりを実施。
数社から出た相見積をもとにどこに施工を依頼するかも、
設計事務所の担当者と一緒に選びます。
ここで施工するのは普段からこだわりの設計施工をしている4の工務店が多く、
また設計事務所へ支払うしはらう設計料は施工金額の20%前後が一般的なので、
設計施工双方の合計金額でみると、かなりの割高となってしまいます。
その代わり、設計料には工事中の監理も含まれていることが多く
施主に成り代わり、要所要所のチェックをしてもらう事も出来ます。
土地の用意や設計施工の時間の確保など、いろいろな前提条件が
ありますので、予算がある程度多くても大丈夫な方、家
づくりに徹底的にこだわりたい方、性能だけでなく、
意匠も見栄えのするお家を建てたい方向けと言えるでしょう。
(ちなみに私は以前、このような設計事務所勤務でした)
案外と沢山ある、住宅会社。
大切なのは、いきなり、住宅展示場や不動産会社を訪れるのではなく、
そもそも、何のために自分たちは家づくりを考えたのかというところです。
それぞれどの目的を優先するかで最適な住宅会社は変わってきます。
住宅会社選びに正しい、正しくない、はなくて
「自分たちに合ってるか、合っていないか」があるのみです。
一番、もったいないのは、それをあいまいにしたままに、
ハウスメーカーに行ったり、ローコスト系に行ったり、
こだわり系にいったりと、カテゴリーが違う住宅会社の中で迷走してしまう事。
まずは、自分たちの家づくりの目的を明確にし、それに合った住宅会社の種類
(今回お伝えした1から5まで)を選び、そのカテゴリーの中で比較検討することが大切です。
住宅会社選びの参考にされてくださいませ。
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