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毎年、制度の変わる新築住宅向けの補助金。2025年に実施される補助金の概要が昨年末に発表されました。今回の補助金の名称は「子育てグリーン住宅支援事業」。従来は子育て若者世帯が申請の要件とされていましたが、今回の補助金は全ての世帯向けが対象となる「GX志向型住宅」補助金が造られました。補助金額も160万円とかなりの額。このブログではこのGX志向型住宅について解説したいと思います。
2050年にカーボンニュートラル実現を目指すロードマップの中で、今年はその第一歩として4月に「省エネ基準の義務化」また2030年には「新築住宅の平均でZEHにする」という目標があります。今回のGX志向型住宅はその2030年のZEH義務化に向けての足慣らしともいえるでしょう。
GX志向型住宅は、脱炭素社会に向けた次世代型の住まいで、省エネ性能の向上と再生可能エネルギーの導入を重視しています。高い断熱性能を備え、太陽光発電などの設備を活用することで、住宅のエネルギー収支をゼロ以上にすることを目標としています。
本記事では、GX志向型住宅の要件や補助金の条件、申請のポイントを詳しく解説します。これから住宅を建てる方は、ぜひ参考にしてください!
GX志向型住宅が補助対象となるためには、以下の3つの要件を満たす必要があります。
①断熱等性能等級6以上
高性能な断熱材を使用し、冷暖房効率を高めた住宅性能が求められます。
断熱等級は地域区分によりUa値で決まりますが、大阪などは6地域にあたり、Ua値でいうと0.46以下となります。但し、②や③を満たすには等級6ギリギリだとクリアするのが難しく、0.4以下あたりを目指す必要があります。このため、断熱材や窓、玄関扉を選ぶときもより断熱性能に優れたものを選ぶ必要が出てきます。
②再生可能エネルギーを除いた一次エネルギー消費量削減率35%以上
給湯・換気・照明などの消費エネルギーを抑える設備を導入することが必要です。この「35%」削減は結構ハイレベルな数値で、従来のZEH認定の基準が「20%以上」削減で下からZEHよりもさらに①で述べた断熱性能や機器の省エネ効率を上げる必要があります。機器の省エネ効率は具体的にゆうと、高断熱浴槽の採用、電気をエネルギーとしてヒートポンプでお湯を沸かすエコキュートやさらに効率のいいエコワン(ガスと電気のハイブリッド給湯)を使う必要があります。
③再生可能エネルギーを含む一次エネルギー消費量削減率100%以上
太陽光発電などで自家発電を行い、エネルギー自給自足を目指します。そのためにはある程度の面積の太陽光発電パネルが必要で、屋根の形状や大きさにも留意しなければなりません。ただし、次章で延べるような救済措置も用意されています。
GX志向型住宅の要件には再生可能エネルギーの導入が原則含まれていますが、都市部狭小地の場合は例外が認められています。
敷地面積が狭く太陽光発電設備を設置できない場合、ZEH Oriented(再生可能エネルギー未導入型ZEH)として認定されればGX志向型住宅の要件を満たします。この都市部狭小地とは具体的に言うと85㎡未満(詳細は下図参照)になります。
ありがたいことに、GX志向型住宅の補助金額は、家庭の条件(若者世帯や未成年の子供)に係わらず、すべての世帯について160万円となっています。このため、第1次取得者層(初めての家づくり)の方だけでなく、年配の方の建て替えや新築にも適用可能です。
長期優良住宅やZEH住宅については今年も昨年と同様補助金が適用されますが、こちらは若者世帯、未成年の子供のいる世帯に限られますので注意が必要です。
ちなみにこちらの方は全くの更地に建築するのと、従来あった建物を取り壊して新築(いわゆる建替え)とでは補助額が異なります。国の施策が既存住宅の建て替えを推進して、住宅ストックの高性能化を図ろうとしている意図が見えてきますね。
今までの補助金もそうでしたが、今回もこの法律が閣議決定された日以降の工事である必要があります。具体的に言うと令和6年11月22日以降の基礎工事より後の工程の工事に着手したものが対象です。これから着工の場合は全て範囲内になりますが、例年でしたら交付申請が12月末までですので、今回もおそらく令和7年12月末までに「基礎工事より後の工程に着手(上棟など)」しておく必要があるでしょう。
また、この補助金の申請の主体者は事業者登録をしているもので、皆さんが工事を依頼する建築会社になります。詳しくはそちらから案内があると思いますが、従来ですと、本人確認書類や住民票等が必要で、持っていない、または情報が古いままの場合は早めに用意されておくことをお勧めいたします。
申請に関しての流れは以下の通りです。
計画段階:建築会社と相談し、必要な断熱性能や省エネ設備を確認する。
申請準備:住宅性能証明書や工事証明書を用意する。
申請手続き:補助金事務局に事業者(工事業者が申請)
交付決定:申請が通過すると交付決定がされ、補助金額の予算を押さえてくれます。
完了報告:建物が完成すると事業者が検査済証など必要書類を送り完了報告をします。住まい手側は新しい住所での住民票が必要です。
補助金支払:補助金は申請を行った事業者の口座に振り込まれます。そのまま住まい手さんに事業者が送金する場合と、補助金額を工事金額に充当する場合とがあります。
GX志向型住宅で補助金を受け取るには、事前準備とスケジュール管理が重要です。「書類が足りなかった」「申請期間を過ぎてしまった」といったミスが多いため、以下のポイントを押さえておきましょう。
GX志向型住宅として認定される性能、設備を工務店と確認する。
申請に必要な書類を工務店と一緒に確認する。
補助金の受付期間や締切をチェックする。
太陽光発電などの設備導入計画を立てる際、設置スペースの確保を忘れない。
都市部狭小地でZEH Orientedを選択する場合は、敷地条件に合致しているかも確認しましょう。
GX志向型住宅は、エネルギー効率が高く、再生可能エネルギーを活用することで持続可能な暮らしを目指せる住まいです。特に補助金を活用することで、高性能な住宅をよりお得に手に入れることができます。
都市部の狭小地でも特例制度を活用することで、条件を満たす住宅を建てることが可能です。補助金申請に必要な条件や手続きの流れを理解し、理想の住まいづくりを進めていきましょう!
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