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住宅の断熱性能、その一つの指標であるUa値。
住宅を選ぶ際にこのUa値が一つの指標になってきました。
このUa値に大きな影響を与えるのが窓。
北側の窓からは大きな熱が逃げる
西側の窓からは強烈な日差しが入ってくる
ということで、「北や西には窓をつくるな」という風潮も出てきました。
しかし、住宅というものはひとつひとつ、その立地が異なります。
特に大阪のような人口密集地では、南側に隣家が迫り日射取得が期待できないことも
また、北や西の方向にすごく良い景色が広がり、これを居室から眺めれたら素敵だなあと思う場合も。
そんな時でも、見かけのUa値を優先して
あえて眺望の良い方向に窓を作らず壁でふさぐのは果たして正解なのか、というお話です。
今まで先進国で唯一といってよいほど断熱性能の規制が無かった日本の住宅。
ようやく来年2025年にはいわゆる省エネ基準(大阪でUa値0.84)が義務化され
2030年にはZEH基準(大阪でUa値0.6)が義務化される運びに。
総じて日本の住宅はようやく断熱性能のレベルが上昇しつつあります。
断熱性能を高めるのに効果のある付加断熱も採用される住宅会社も増えてきました。
家全体の断熱性能が上がってきている中で北側の窓を増やしてもカバーできるのではないか。
最近はそのように考えています。
断熱等級は2025年に義務化されるが2030年にもさらに義務化基準が上位になる
今月、完成見学会をさせていただく予定の八尾市神宮寺の家を例に見てみましょう。
高断熱高気密の施工に加えて、パッシブデザインを行うリーフでは、計画の最初の段階で日射の状態を確認します。
今回の敷地は南側に隣家が迫り、シミュレーションの結果、南側の窓からはほとんど日射取得が望めないことが分かります。
(建物の形状は計画初期のもので設計変更により変わっています)
東側は道路を挟んで隣家があり、かなりの日射を取り入れることが分かっていました。
また北東方向には遮るものが無く、生駒の山並みがきれいに見通せることから
2階リビングとし、2階の北東側に風景を楽しむための窓を設置するという基本プランが固まりました。
下図は温熱シミュレーションソフトQPEXでの結果です。
南側に隣家があり、北側に窓を取るという、断熱性能的には不利な条件ですが壁の付加断熱(壁内の充填断熱だけでなく、さらに外壁側に断熱材を追加する)や樹脂サッシを使う事で断熱性を向上させ、断熱等級6の基準であるUa値0.46を大きく上回る0.36を達成しています。
ちなみに少しでも断熱性能を良くしたい(Ua値を小さくしたい)ということで北の眺望をあきらめ北側の窓を全て無しにしたらどうなるかもシミュレーションしてみます。
北の窓から逃げる熱と同じ面積の壁から逃げる熱(こちらの方が少ない)の影響でUa値は少し良くなり0.33となっています。
このポイントは建物の断熱性能を十分にとることで断熱以外の要素から北側に窓を設けても全体としての断熱性能を確保できるという事なんです。
北の窓というと、なにか暗い印象があるかもしれません。
確かに南側に大きな窓を取ると日射取得は期待できますが、夏は直射日光が入り庇で日射遮蔽をしないと一日中カーテンやブラインドで窓をふさぐという事に。
もちろん、外の景色を眺めることもできません。
逆に北側に庭を持ってきた場合太陽の光に明るく照らされた景色を楽しむことができ、室内に入ってくる光も直射日光ではなく、優しい光が回り込んできます。
神宮寺の家もほぼ完成に近づいてきており、度々現場で2階リビングに上がりますが、北東側に設けられた窓からは良い景色と優しい光が入ってきています。
改めて「北の窓からでも十分に光を取り入れることが出来る」ことが分かります。
断熱性能や耐震性能は確かに大切。
断熱等級6と耐震等級3(許容応力度計算)はもはや必須と言えるでしょう。
しかし、ある程度のレベル(できればUa値で0.3程度)を確保できれば、それ以外にも考慮すべきことは多いと思います。
それらと性能のバランスをとり、いわばベストミックスを見出すのが本来の設計のあり方だと考えます。
また、このような設計はいわゆる規格住宅やセミオーダー住宅では難しい。
一つとして同じ条件のない住宅の立地において、注文住宅だからこそ提供できるメリットの一つであり、また、設計者のスキルによって大きく差がつくところであると考えます。
高断熱高気密を高いレベルで実現したうえで、このようなパッシブデザイン設計を行うには、付加断熱施工のような高い建築技術とパッシブデザインを理解した高い設計スキルが必要になるため、施工できる工務店は限られています。
そのため、高性能かつパッシブデザインで注文住宅を建てたい場合は、まず建設可能な工務店を探さなければなりません。
大阪エリアで高性能なパッシブデザイン住宅を検討している方は、リーフアーキテクチャにご相談ください。
リーフアーキテクチャは、高断熱高気密住宅をパッシブデザインで提供している工務店です。
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