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大阪の注文住宅、高性能×インテリア、リーフアーキテクチャの猪倉です。
「家づくり基礎講座」の番外編に関してお話です。
家づくりを考える際に「時期」はとても大切です。
「時期」と予算には密接なかかわりがあり、時期が変わると予算も大きく変わる場合もあるからです。
特にこの1~2年での家づくりをお考えの方にとっては「住宅ローン控除」の適用条件が大きく変わる時期ですので注意が必要です。
今回はこの件について記事を書いてみたいと思います。
住宅ローン控除についてはご存じの方も多いと思います。
詳細に関してはこちらのサイトがわかりやすいです。
そもそも、消費税増税時にその対策として設けられている制度です。
住宅ローン残高の1%が10年間の間毎年戻ってくるという制度で、
一般住宅でローン残高上限4000万円、長期優良住宅などで5000万円までが対象となります。
配偶者控除など、ほかの控除も受けている場合など詳しくは個々のお客様の状況によって変わります。
この制度で気を付けないといけないのはあくまでも期限付きの制度であるということ。
適用を受けるためには
令和3年12月31日までの入居が必要
で令和4年1月1日以降の入居だと制度自体が期限切れで使えないということです。
今までも、何回か期限を迎えてはそのたびに延長されてきたので今回も延長されるのでは、という見方もあります。
しかし、この度のコロナ対策で国も過大な予算を財政出動させていますから今までのような延長は期待できないかもしれませんね。
さて、昨年の10月1日以降、消費税が8%から10%に引き上げられた際、住宅ローン控除にも特例が付加されました。
アップ分の2%に相当する額を住宅ローン控除で補てんするというものです。
それにももちろん期限があり、令和2年(つまり今年ですね)12月31日までの入居に限るというものでした。
ところが、その矢先に起きた今回のコロナ騒動。
家づくりを予定されていた多くの方々が打合せが滞ったり、着工後の現場でも建材が入荷しない、などのトラブルが発生しました。
本来であれば今年の年末までに入居できる予定だった方々が間に合わなくなる恐れが出てきたのです。
そこで、救済措置として
令和2年12月31日までとしていた入居期限を1年間伸ばし
令和3年12月31日までに入居すればローン控除期限を13年にする
という特例が発表されたのです。
ところが、この令和3年12月31日というのはそもそも住宅ローン控除の期限が終わる時期ですね。
そこで、区別をするために、13年に延長する場合は
令和2年9月30日までに建築請負契約を締結する
(建売やマンションの場合は12月31日までの売買契約)
ことが条件と定められました。
ということで、住宅ローン控除の適用に関しては現時点で、入居時期、契約時期によって
の3パターンが混在しています。
住宅ローン控除は4000万円の借入の場合、10年でおおよそ400万円、13年で520万円の還付があるので時期によっては500万円前後損をしてしまう可能性があるということなのです。
もうひとつ、住宅の価格に関わる大切な要素に住宅の性能があります。
長期固定金利の住宅ローンにフラット35というものがあります。
今月の借入金利だと1.29%です。
こちらが耐震等級3や長期優良住宅などいわゆる高性能住宅にすると
フラット35S金利Aプランの適用を受けることができ、この場合当初10年間の金利が1.29%から1.04%になります。
4000万円のお借入れだと100万円近く支払総額がお安くなるのです。
高性能住宅の場合は入居されてからの光熱費も一般住宅と比べて月々5000円近く節約できるのでそれらも含めると高性能にすることで200万円ぐらい余分にかかったとしても十分に元を取ることができます。
しかも家財保険の地震特約も安なったり、固定資産税の減免措置の期間延長と言った特典も出てきます。
それらを一覧表にまとめてみたのが↓の表になります。
*借入金額4000万円
*住宅ローン控除で10年間控除額400万円、13年間控除額520万円
*一般住宅はフラット35、高性能住宅はフラット35S金利Aプラン利用
が前提条件になっています。
こちらをご覧いただくと、建てる時期が1年近く異なるだけでローンの総支払額に600万円以上の差が生じる場合があるというのがわかりますね。
このように、住宅をいつ建てるかは資金計画にかなり大きな影響を及ぼします。
もし、家づくりを検討されているのであれば今年の9月中に建築会社の選定と土地の選定をしておけば建築請負契約を結ぶことができんす。
それが一番総支払額の少ないパターンとなります。
それに間に合わなくとも来年の年末までにお引越が終えていれば10年間ローン控除が受けれます。
逆算すると、今年中には住宅会社を決めておく必要がありますね。
家づくりにベストな時期というのはもちろん資金だけではなく、ご家族それぞれの固有の事情も考えなければなりませんが、制度の変わり目である今の時期はとくにご予算に直接影響を与えることが多いです。
あとあと、「しまった!」ということの無いように、慎重に時期と予算の関係を考えられてから家づくりを始められることをお勧めいたします。
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