blog

ブログ

冬暖かく夏涼しい家をつくる断熱改修リフォーム

みなさんこんにちは、一級建築士で宅建士、リーフの猪倉です。

年々、暖冬と言われている昨今ですが、それでも今年の冬も寒い日が多かったですね。

また、夏の猛暑も年々とその厳しさを増しています。

春夏秋冬が夏夏夏冬になったんじゃないかっていうぐらい昨夏も厳しい暑さが続きました。

今お住まいのお家、冬は寒くて窓ガラスが結露したり、

夏は特に2階の部屋がムッとするぐらい暑くていてられなくなったり、

という事はありませんか?

今回は、築古のお家でも、冬暖かく夏涼しい家に劇的に改造するその方法についてお話をしていきたいと思います。

1.実は遅れている日本の住宅事情
2.断熱を考える
3.隙間だらけじゃダメなんです
4.一番の短所は一番の長所に変わる 「内窓」の効用
5.実際の断熱改修事例
6.断熱改修いくらかかる?
7.お得にリフォームできる補助金情報

実は遅れている日本の住宅事情

大阪で冬暖かいお家リフォームはリーフアーキテクチャ
とっとり省エネ健康住宅NE-ST より

まずは、世界から見た日本の住宅事情を見てみましょう。

住宅の大切な性能のひとつである「断熱性能」

これを表すのがUa値(外皮平均熱貫流率)で、建物の屋根や壁、窓などから熱が逃げる、逃げやすさを表しています。

例えば外気温が0℃で室温が20度の場合、Ua値が大きい住宅程、室温が気温により早く近づいていきます。

もしUa値が0なら、室温が全く下がらない魔法瓶のような状態という事ですね。

このUa値、欧米では軒並み0.4前後ぐらいが義務付けられているのに、驚くなかれ日本では今現在も義務基準がありません。

ようやく2025年に0.87という、とても低い数値が義務化されることになっています。

この数年でようやく国も断熱性の向上に本腰を入れ始め、

2030年にはZEH(ゼロエネルギー住宅)水準と言われる0.6が義務化されることが決まっています。

大阪で夏涼しいお家リフォームはリーフアーキテクチャ
国交省「家づくりの基準変わります」ホームページより

つまり、今から2025年の間に家を買う人は注意をしておかないと、

2030年(わずか6年後)には建築基準法で認められない基準(既存不適格住宅といいます)になってしまうわけです。

これって、怖くありません?

この断熱基準の引き上げにはちゃんとした根拠があって、

室温が低い家に住み続けるとヒートショックや呼吸器系、循環器系の疾病割合が多くなるというデーターがあります。

健康と不健康の境目は室温18℃といわれ、WHOでも冬場の最低室温を18℃以上にすることが求められています。

それは寝室などの居室だけでなく、トイレや脱衣室なども同じで、部屋間の温度差を無くすことも大切な要素なのです。

大阪で断熱改修リフォームはリーフアーキテクチャ
国交省 「家づくりの基準変わります」ホームいページより

断熱を考える

大阪で高断熱高気密改修ははリーフアーキテクチャ
寒い家

さて、ようやく改善へ進み始めたばかりの日本住宅「温熱」事情。

改善させるためには「断熱性能」を高めること。

断熱は熱の移動を少なくするという事。

当たり前ですが、真冬に断熱性能の良い家にしたからってなんの熱源も無ければ意味はありません。

冬ならば、一度温めてあげる、夏ならば一度冷やしてあげるという事が必要です。

断熱性能の悪い家は一旦作った熱環境がすぐ逃げてしまう。

断熱性能の良い家は熱がほとんど逃げずに快適な環境でいられるという事です。

では、断熱性能を高めるにはどうすればよいか。

家の熱が一番よく逃げていくのは実は「窓」

この窓に内窓などを設置して逃げる熱を少しでも少なくすること。(詳しくは後でお話しします)

その次に屋根、壁、床といった外気や地面に接している部分に断熱材を補強してここから逃げる熱を少なくすること

などが大切です。

この断熱材にはいろんな種類があってそれぞれに長所も短所もあります。

インターネットのホームページやSNSではそれぞれの種類についてのポジショントークが沢山あふれていますが、

どの断熱材が必ず正解で、どれが誤りといったことはありません。

あるのは「正しい施工がされているかどうか」です。

ここの見極めも大切です。営業マンのポジショントークに惑わされないようにしましょう。

断熱材の種類の一例

  • グラスウール
  • ロックウール
  • セルロースファイバー
  • ビーズ法ポリスチレンフォーム
  • 押出法ポリスチレンフォーム
  • ウレタンフォーム
  • フェノールホーム
  • 現場発泡ウレタンフォーム

隙間だらけじゃダメなんです

さて、いくら断熱材を詰め込んで、断熱強化しても実はそれだけじゃダメなんです。

最近、「住宅性能に気密が大事」という言葉を聞いたことありませんか。

中には「気密が良すぎると息苦しくなる」なんていう前時代的なことを言う方もいるようですが。

気密が大切な理由は大きく2つあって

  • 計画通りに換気させる事
  • 室内の熱を移動させないこと

です。

まずは換気を考えてみましょう。

密閉された空間だと、人から呼吸で発生する2酸化炭素,C02が充満してしまい、健康に悪いですね。

コロナ禍の時に言われた「3密」状態です。

これを避けるために必要なのが換気です。

換気とは

換気が大切なのはわかりました。

ところが家が隙間だらけだとこんな感じに。

気密が悪い家の換気

これでは家のあちこちに汚れた空気がたまってしまいます。

これを避けるには家に隙間のない状態を作るのが大切です。

気密が良い家の換気

また暖かい空気は上へ上へと上がっていきます。

隙間だらけのお家だと、吹き抜けや階段を暖かい空気が上昇し、屋根の隙間から外に逃げていきます。

それを補うように床付近やコンセントボックスの隙間から冷たい空気が入ってきます。

たまに、youtubeやブログなどで

「吹抜はつくるな!」

とか

「リビング階段は作るな!」

なんていうのを見たことありませんか?

冷気が下りてくるからというのが理由ですが、それはそもそも、その家の気密性能が悪いからで

きちんと高気密施工された住宅だとそんな現象は起こらないんですね。

気密性能が悪い家に吹抜を作るとこうなる

このように、断熱性能を高めると同時に、気密性能を高めることが大切です。

なので「高断熱高気密」という言葉があるわけですね。

気密施工を意識せずに建てられた昔の家でも気密性能を改善することはできます。

そのような家の断熱改修リフォームでは「気流止め」という手法を使います。

これはとても単純な工事で、壁の隙間にグラスウールなどを詰めて壁の中の空気の移動を無くすものです。

壁を一度めくる必要があるので模様替えなどのリフォーム時に一緒にやるのがおすすめですし、

家全体をやらなくても、一部屋だけでも効果があるので、お試しに寝室だけ、リビングだけ

といった方法も可能です。

大阪で性能向上リフォームはリーフアーキテクチャ
新住協のホームページより
大阪で暖かいお家リフォームはリーフアーキテクチャ
リフォームに使われる気流止めグラスウール

短所は長所に変わる 「内窓」の効用

家づくりに欠かせないパーツである「窓」

じつは、断熱的にはこの「窓」が一番の弱点になっています。

一般的な家では、冬に室内から逃げる熱のおおよそ6割近くが窓からと言われています。

逆に言えば、この窓の断熱性能を改善してあげれば、お家の断熱性能の向上に大きく寄与します。

窓の断熱改修は次の3つの方法があります。

  • 内窓
  • ガラス交換
  • 窓取替

この中で一番コスパ良くてお勧めなのが「内窓」

既存の窓の内側にもう一つ窓をつけるやり方で、コストもほかの方法に比べて安く、工期も1時間もあればできてしまいます。

あとで述べる補助金の補助額も手厚いので断熱改修を考えるときには必須のアイテムです。

大阪で内窓取り付けはリーフアーキテクチャ

実際の事例

それでは実際の事例を見てみましょう。

まずは、内窓工事から。

大阪で補助金を使った内窓リフォームはリーフアーキテクチャ

こちらは「くみのきモデルハウス」の吹き抜けにあるFIX窓に内窓を取り付けているところ。

準防火地域なので、このサイズのサッシが複合(アルミ+樹脂枠)サッシしか選択肢がありませんでした。

そこで内窓を追加で取り付けることで断熱性能を高めました。

準防火地域では樹脂サッシがかなり高額&サイズも限られるため、複合サッシ+内窓の選択肢もありかなと思ってます。

このサイズのFIX窓になると重さもあるので2人がかりの取付。

また吹き抜けなので足場も必要になります。

次もモデルハウス。基礎断熱の定番中央部に追加でスタイロフォームを敷き詰めました。

大阪で基礎断熱リフォームはリーフアーキテクチャ

基礎内断熱の場合、底版は外周部から90㎝程度まで引くのが一般的で、中央部に敷いてもそんなかわらんよ

という意見もありましたが、床下エアコンの立上り速度を早くしたかったため、実験的に敷いてみました。

体感として、半日ぐらいは立上り時間が短くなったように思います。

次の事例は一般住宅の基礎断熱補強。

大阪で床下断熱リフォームはリーフアーキテクチャ

このお宅は基礎外断熱で、基礎内には断熱材が無く、また配管配線も多かったため、現場発泡ウレタンで断熱補強いたしました。

同じお家の屋根断熱の補強。

大阪で屋根断熱リフォームはリーフアーキテクチャ

もともと、屋根案熱材にボード系の断熱材が使われていましたが、さらに現場発泡ウレタンで断熱補強。

吹き付けた後に天井の仕上げにシナベニヤを貼っているところです。

次に鉄筋コンクリート造の事例。

大阪で壁断熱リフォームはリーフアーキテクチャ
ボード下地の桟木をコンクリート面から離して設置
大阪でマンションの断熱改修はリーフアーキテクチャ
グラスウール充填後、防湿シート貼り

フェノール系のボード断熱材を貼るやり方もありましたが、コストを抑えるためにグラスウールで断熱。

コンクリート面がボードをはがした後の接着剤の凸凹があるので、桟木をあえて壁から隙間を空けて設置。

そこにグラスウールを敷きこみ、防湿シートを貼っています。

この防湿シート張りは普段から新築工事でグラスウールの扱いに慣れている大工さんに依頼。

こちらは戸建の現場でしたが、マンションの断熱改修でも同じ方法が使えますね。

次は同じ現場の屋根断熱。

大阪でマンションの性能向上リフォームはリーフアーキテクチャ

こちらもグラスウールですが、吹込み工法で施工しています。

広い面積や凹凸のあるところ、天井など上を向いて施工しないといけないときはこの吹込み工法の方が適していますね。

このように、断熱改修と言っても、いろいろな材料や方法があります。

また、ただ単に施工するだけではなく、防湿層、気密層の正しい知識も必要です。

普段から新築工事などで気密断熱施工に手慣れている施工業者を選ぶことが何よりも大切です。

断熱改修いくらかかる

とはいってもやはり気になるのはお値段です。

一般的な戸建て住宅(延床面積30坪半ば程度)、窓の数10窓程度として

屋根(天井)断熱   60万円~100万円程度

壁断熱        100万円~200万円程度

床下(基礎)断熱   60~100万円程度

内窓工事       70~100万円程度

ぐらいは見ておく必要があるでしょう。

断熱改修や気密改修(気流止め)の工事は壁や天井をめくったりする場合が多いので

できればキッチン、浴室、トイレなどの水回りの交換リフォーム

床や壁の張替えなどの模様替えリフォームをするときに一緒に行うのが無駄な予算がかかりません。

また、部屋ごとに工事も出来るので今年はます寝室の改修を行い、

効果を自分で確かめてから翌シーズンにほかの部屋も行うというやりかもいいですね。

家全体を一度に改修する場合はお家の外壁の外側からすっぽりと断熱材で覆ってしまうという方法も。

ご自分のスケジュールや予算、規模などによって最適な方法が変わってきます。

単なる模様替え、設備の入替えではなくしっかりとした断熱気密施工の知識とスキルも必要です。

普段から高断熱高気密施工に手慣れている工事業者を選ぶことが大切です。

お特にリフォームできる補助金情報

空家対策が社会問題化するなか、また、新築住宅の着工件数も低下する中で

国も、現在の中古住宅のストックを優良化していくことに注力し始めています。

特に、断熱性の改善といった性能向上リフォームにはとても手厚い補助金が用意されています。

各省から出ている補助事業のポータルサイトがこちら。

住宅省エネ2024キャンペーン

大阪で住宅省エネキャンペーン業を使って新築するならリーフアーキテクチャ

この中に4事業のリンクが貼られています。

  • 子育てエコホーム支援事業
  • 先進的窓リノベ2024事業
  • 給湯省エネ2024事業
  • 賃貸集合給湯省エネ2024事業

戸建のリフォームに関する部分だけ抜粋すると

子育てエコホーム支援事業(国土交通省

大阪で子育てエコホーム支援事業を使って新築するならリーフアーキテクチャ

リフォーム
・子育て世帯・若者夫婦世帯:上限30万円/戸
・その他の世帯: 上限20万円/戸
※子育て世帯・若者夫婦世帯が既存住宅購入を伴う場合は、上限60万円/戸
※長期優良リフォームを行う場合は、
・子育て世帯・若者夫婦世帯:上限45万円/戸
・その他の世帯:上限30万円/戸

先進的窓リノベ事業

大阪で先進的窓リノベを使ってリフォームするならリーフアーキテクチャ

住宅の建て方、設置する窓の性能と大きさ、設置方法に応じて一戸あたり5万円から最大200万円まで

給湯省エネ2024事業

大阪で給湯省エネ支援事業を使ってリフォームするならリーフアーキテクチャ

エコキュート 8万円/台・ハイブリッド給湯機 10万円/台・エネファーム 18万円/台

いずれの補助金も、登録事業者(工事業者)を通しての申請となります。

細かい規定が色々とあるのでご自分の希望する工事がどの程度補助金をもらえるかは

登録事業者さんへ確認することをお勧めいたします。

大阪で省エネ住宅リフォームするならリーフアーキテクチャ
「子育てエコホーム支援事業」ホームページより
大阪で断熱改修リフォームするならリーフアーキテクチャ
「子育てエコホーム支援事業」ホームページより

最後までお読みいただきありがとうございました。

リーフアーキテクチャでは新築で普段から手掛けている高断熱高気密工事の経験を活かし

断熱改修リフォームにも取り組んでいる、住宅省エネ2024キャンペーンの登録事業者です。

  • しく、冬暖かい、快適なお家にしたい方
  • 断熱改修と合わせてキッチンやお風呂の入替えをしたい方
  • 耐震改修工事もお同時にしたい方
  • お試しに一部屋だけ断熱改修したい方

は、お気軽に個別相談会をご利用ください。

**************************************

大阪で高性能×インテリアの注文住宅ならリーフアーキテクチュア
株式会社リーフ 代表 猪倉 厚
1級建築士・宅建士・インテリアコーディネーター

家づくりに役立つメルマガ、ほぼ毎日発信中

Youtubeチャンネル開設しました。チャンネル登録お願いします!

随時開催の家づくり相談会はこちら

リーフアーキテクチャ
〒589-0013大阪狭山市茱萸木6丁目1946番
TEL 072(284)7144 FAX 072(284)7145

****************************************

大阪市の新築一戸建ての注文住宅を建てるハウスメーカーのショールーム

大阪府の新築注文住宅を建てるデザイン住宅のハウスメーカーのショールーム

キッチン・家具・雑貨など、
実際に来て見て触れてみて下さい。
スタッフ一同お待ちしております。

〒589-0013 大阪府大阪狭山市茱萸木6-1946
リーフビレッジ2階
TEL 072-284-7144
水・木曜定休 営業時間10:00~18:00

大阪市の新築一戸建ての注文住宅を建てるハウスメーカーのショールーム

大阪府の新築注文住宅を建てるデザイン住宅のハウスメーカーのショールーム

天然木のキッチンをメインに
ダイニングセットなどLDKをご体感下さい。
※商品説明ご希望の方は要予約となります。

〒559-0034 大阪市住之江区南港北2-1-10
ATCビルITM棟9階IHPC内
営業時間 10:00 ~ 18:00
定休日 水曜日

大阪市の新築の注文住宅を建てるハウスメーカーの工務店の無料相談会 大阪市の新築一戸建てのデザイン住宅を建てる工務店への無料相談会
大阪府大阪市でデザイン性の高い高性能な新築一戸建ての注文住宅を建てるならリーフへ
大阪市の新築一戸建ての注文住宅を建てる工務店の無料相談会 大阪市の新築一戸建ての注文住宅を建てるハウスメーカーのイベント情報 大阪市の新築一戸建ての注文住宅を建てる工務店の資料請求