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家づくり基礎講座② 住宅会社の選び方 数値で性能を判断する

大阪市住之江区で高性能デザイン住宅の、アールプラスハウス大阪南港(リーフアーキテクチャ)の猪倉です。

先日から連載中の「初めての家づくりのための基礎講座」

前回は

「1.住宅会社はどう選ぶ その1 戸建て住宅の種類とは」

についてお話させていただきました。

今日は

「1.住宅会社はどう選ぶ その2 数値で性能を判断」

についてお話させていただきます。


なぜ性能の数値化が大切なのか

最初に、「なぜ数値で性能を判断する」ことが大切なのか、についてお話いたします。

家づくりを始められたあるお客様が来店された時の事。

なんだか、ご夫婦の顔が晴れません。

どうなさったのかお聞きしてみるとようやくその理由が。

「いろいろ回り過ぎて、営業さんの話を聞くたびに結局何がよいのかよくわからなくなってきました。」

というものでした。

実はこの悩みを持たれている方はとても多いのです。

「当社はダブル断熱(トリプル断熱)だから快適です!」

「当社は4寸角のヒノキ材を使ってるから安心です!」

「当社のは全館床暖房で快適です!」

「当社は屋上にこんなに広いお庭が作れるんですよ!」

ハウスメーカー(工務店も)はそれぞれ自社の得意分野(特徴)を持っています。

どれが良くてどれが悪いかは一概には判断できません。

でもどちらかというと、住まい選びの中の本質ではなく、枝葉の部分です。

実はどこのハウスメーカ(工務店)で建てようが

これだけは押させておきたい「モノサシ」が存在します。

住宅展示場を廻れば回るほど、悩まれるお客様が増えている。

マイカーを購入する時に燃費を当たり前のように気にされますよね。

ワンボックスカーが良いか、

ステーションワゴンが良いか、

セダンが良いか、

はお客様の目的によって様々でありどれが良い悪いといったものではありません。

しかしどの車を選ぼうが「燃費が少ないに越したことはない」のではないでしょうか。

2018年上半期の登録車車名別販売台数ランキングは

1位日産自動車「ノート」

2位トヨタ自動車「アクア」

3位トヨタ「プリウス」

となってます。

上位3車種に共通するのは「燃費の良さ」です。

しかし、きちんとメーカーが燃費を発表していないことには選ぶ側には分かりませんよね。

「車選びのモノサシ」として、「燃費」が作る側も買う側も認識しているからこそのこの順位なんですね。

車を購入する時は皆さん当たり前のように気にされる燃費。

それ以外にも、安全面の向上も見逃せません。

シートベルトやエアバッグも当たり前に標準装備されていますよね。

「付けといた方が安全ですよ、オプション価格が必要ですがどうされます?」

なんて言ってシートベルト、エアバッグを進めるディーラは存在しません。

何より法律ですでに義務化されています。

「運転する人の命を守る」ために施されている施策ですね。

翻って住宅はどうでしょうか。

「住まいとは?」と聞かれたときに、様々な答えはあるかと思いますが、

私は車と同じく

「住む人の命と健康を守るシェルターである事」

これはどんなデザイン、間取りの住宅であろうが必ず満たさなければいけないと思っています。

もっと具体的に言えば

  • ヒートショックやシックハウス症候群を防ぐために住宅を高気密高断熱化する
  • 建築基準法を守ってても倒壊家屋の発生した熊本地震並みの地震が来ても命を守れる家にする

ということです。

そして、実はこの2点はすべて
「客観的な数値」で判断できます。

車でいえば燃費のようなもの、いわば「住宅選びのモノサシ」です。

客観的な数値はいくつかありますので、一つ一つご説明していきます。


断熱性能はQ値、Ua値で判断する

「断熱性能の良い住宅」と聞くと、どんなイメージをされるでしょう?

きちんと施工された断熱性能の高い住宅では、夏でも冬でもエアコン1台で冷房・暖房を賄うことができます。

結露とも無縁ですからカビのようなハウスダストも発生せず、

シックハウスやアレルギーから乳幼児を守ります。

床暖房のような機械設備に頼らなくても快適な住環境を手に入れることができます。

家中どこの部屋でも温度差がなく、ヒートショックの危険も亡くなります。

ではこの断熱性能がいいか悪いかはどうやって判断するのでしょう。

断熱性能を示す数値としてQ値、Ua値があります。

Q値(熱損失係数)

UA値(外皮平均熱貫流率)

はどちらも住まいの 保温性能を示す目安、熱の逃げにくさを表しています。

少ないほうが断熱性能が良いのです。

この数値は建物の図面ができ、仕様が決まれば計算によって出すことができます。

日本は北海道から沖縄まで気候が異なるので、全国を7地域に区分して基準値を定めています。

大阪府大阪市ですと「6地域」となり

「建築物省エネ法基準」で0.87

「ZEH基準」で0.6

「HEAT20 G1」で0.56

「HEAT20 G2」で0.46

となります。

ここの「建築物省エネ基準」とはいわゆる「長期優良住宅」などにも採用されている基準です。

これが2020年には義務化される予定でした。

ところが、「省エネ計算や工事の出来る設計士、工務店がまだまだ少ない」

との理由で、「義務化」が見送られ、基準に適合してるかどうかを「説明する義務」のみになりました。

そうはいっても、建築物省エネ化のロードマップはもうかなり前から発表されており、2030年にはZEH基準、その先は、HEAT20のG1、G2になっていくのは明白です。

今仮に「省エネ基準(0.87)」で建築したとしても、20年後ぐらいにはその時の建築基準法では違反建築に該当してしまう「既存不適格建築物」となってしまう可能性が強いのです。

ここで魔法の質問があります。

ハウスメーカーさん(工務店さん)を廻るときに
「こちらで建ててる住宅のUA値はいくらぐらいですか?」
と聞いてみてください。

「なんですか、それ?」
「計算したことないですけど、当社は断熱が〇〇工法ですから暖かいですよ!」

こういう返答をされるところは避けられた方が賢明です。

「2020年説明義務化の省エネ基準はクリアしてます!」
少しマシですが、10年もたつと既存不適格建築物になってしまいます。

当然資産価値は下がります。

「ZEH基準の0.6以下は必ずクリア、HEAT20のG2基準を標準にしています」
で合格です。

当然、省エネ性能(断熱性能)を高めれば、コストも上がります。

しかし、家族の健康を守るという点からすれば優先順位は高いはず。

むやみに広い家を求めたり、TVのCMで宣伝されている高機能な住宅設備を入れることをやめて

「30年後に新築する家と比べてもそん色のない断熱性能の家を建てる」ことが大切だと思います。


気密性能はC値で判断する

さて、前項で

「この数値(Q値、Ua値)は建物の図面ができ、仕様が決まれば計算によって出すことができます」

と書きました。

この意味するとことは

「Q値、Ua値はあくまで設計値であって、実際にその性能の建物が建つかどうかは別」

ということです。

住宅は人が作ります。

きちんとした工事監理がなされていないと、設計図に書いてある通りの施工をしているかどうかわかりません。

またいくら断熱性能が良くても家が隙間だらけだと、

せっかくの室内の暖かい(夏場は涼しい)空気が逃げて行ってしまいます。

とくに、大きな吹き抜けのあるお家、リビング階段のあるお家では、温めた空気が上に逃げていくいうことで冷気が上の階から降りてきて大変寒く、また暖房の効率も悪くなってしまいます。

先ほどのQ値やUa値はあくまでも「住宅に隙間が一切ない」ことを前提に計算されています。

でも、実際には部材と部材の微小な隙間、建物内外を貫通するエアコンダクト、電線、ガス管、などの隙間が生じているのです。

この隙間を表す数値をC値といいます。

C値は建物全体の隙間を建物の床面積で割って出す数値で少なければ少ないほどいいのです。

ちなみに過去にはこのC値も実測が義務付けれれていました。

その当時はC値5~6ぐらいで合格だったようです。

しかし、せっかく断熱性を高めてもその程度では効果がないこともわかってきました。

最近は高気密の基準としてC値1以下となっています。

C値を全棟測定しているかは工務店選びの大切な基準

この隙間は、計算でははかることはできず、一つ一つの建物に対して実測でしか出すことはできません。

全棟実測を義務付けている工務店は大工さんや電気、水道、ガス業者さんも気密に対しての意識が高いのでかなりのハイレベルな数字を出せています。

さて、ここで魔法の質問その2です。

ハウスメーカーさん(工務店さん)を廻るときに

「こちらで建ててる住宅のC値はいくらぐらいですか?」

と聞いてみてください。

「なんですか、それ?」
「計測したことないですけど、当社は〇〇工法ですから気密性は良いですよ!」
「気密性能なんて必要ないですよ。高気密だと息苦しくなりますよ!」

こういう返答をされるところでは建てない方が良いです。

「このモデルハウスはC値1でした!実際に建ててるお家?そこまでは計測してないですね…」
ここも避けれれる方が賢明です。

「当社では全てC値測定(気密測定)やってますよ!1.0は切ってます。先日の現場では0.4でしたよ」
で合格です。

C値の向上はなかなかすぐにできるものでもありません。

現場に関わる業者さんたちの意識改革も必要ですし、丁寧な施工も必要です。

裏返せば、全棟確実に気密測定を行い、1以下の数字を出せてるとことは現場管理体制もしっかりしていることがうかがえます。

是非、確認するようにしてください。


耐震性能は耐震等級で判断する

1995年に起きた阪神大震災。

私は、神戸の大学で建築を学んだこともあって、その衝撃は大変大きかったです。

震災の半年前に完成した阪神高速湾岸線で西宮大橋が落ちたのも衝撃でしたが

三宮のフラワーロードに面している神戸市役所(休館)が中層階で座屈を起こし、その階が押しつぶされている姿も衝撃的でした。

震災後、現地へボランティアに脚を運びましたが無残に崩れ落ちている木造住宅のなんと多かったことか。

この阪神大震災の教訓を生かし、建築基準法が改正されたのが2000年6月。

この基準を守れば「損壊」、「全壊」はするものの、命に危険が及ぶ「倒壊」は生じないはずでした。

ところが、そんな常識を覆したのが熊本地震でした。

熊本地震では、2000年6月の一番新しい耐震基準で建てられていたにもかかわらず、「倒壊」した家が益城町で7棟にも及んだのです。

このことは阪神大震災以上に、我々、建築関係者に衝撃を与えました。

それとともに、光明も見えました。

阪神大震災以降、定められた耐震基準に「耐震等級」といういものがあります。

等級は1から3まであり、1が建築基準法を通過するレベルで、2、3と進むにつれてより耐震性が良くなります。

この耐震等級3で建てられた建物は熊本地震でも1棟も倒壊しなかったばかりか、軽微な修理でまた住み続けることの出来る(1部損壊、半壊)2棟のみにとどまり、完全無被害の家も14棟もありました。

ご家族の生命と健康を守るのが家の使命ならば、今後予想される大地震に対しても、軽微な補修で済み続けられる「耐震等級3」はかなり優先順位は高いと考えます。

先ほどの省エネ性能と同じく、こちらも取得のための計算費用や、基礎や柱などの構造材のグレードアップにコストがかさみますが、内装や、住宅設備と違い、一度建ててしまうとなかなか後からできないのが「構造」

ご新築時には耐震等級3で建てられることをお勧めします。

ちなみに、この耐震等級を判断するための計算方法ですが2つあります。

ひとつは壁量計算とよばれる簡易な方法。

家全体の壁の量(構造壁)が適正に配置されているかを拾い出し判断します。

コストも比較的安価に行えます。

もう一つは許容応力度計算と呼ばれるコンピューターを使用して解析する方法。

こちらは、すべての柱梁に力を加えた時にどのように変形するかを計算して判断します。

計算書もかなり分厚くなり(一昔前の電話帳ぐらい)費用も多めにかかります。

しかし、計算精度としては簡易計算を上回ります。

どちらで取得しても「長期優良住宅」や「フラット35S」の認定は通るのですが、できればより正確な

「許容応力度計算」で取得したいものです。

ここでハウスメーカー(工務店)さんに対しての質問は

「耐震等級3は取れてますか?」
「(とれている場合)簡易計算ですか?許容応力度計算ですか?」

と聞いてみてください。

もちろん満点の答えは

「許容応力度計算による耐震等級3が標準仕様です」

ですね。


今回もかなりのボリュームになりましたがいかがでしたでしょうか?

車を買うときには当たり前に意識する「燃費」

住宅購入時も客観的に判断する「数値」を確認することの大切さについてお話させていただきました。

住宅会社を選ぶ際、比較検討する際は必ず、次の質問をしてください。

  • Q値、UA値はいくらですか?
  • C値は実測してますか?(実測してる場合)いくらですか?
  • 耐震等級3はとれてますか?(とれてる場合)許容応力度計算ですか?

の3つです。

聞かれた住宅会社の担当者さんはあなたの事を

「しっかり勉強してるお客様だ。きちんと対応しないといけないぞ。」

と緊張感をもって案内してくれることでしょう。

次回は「住宅会社の選び方 その3デザイン、間取り」です。

お楽しみに!

「初めての家づくり基礎講座」目次

  1. 住宅会社はどう選ぶ
    1. そもそも、戸建て住宅の種類とは
    2. 数値で性能を判断する
    3. デザインと間取り
    4. メンテナンス(各種保証など)
    5. インテリア
  2. 家づくりのきっかけ
  3. いつ建てるのが一番良いのか
  4. 理想の家づくりとは
  5. 家づくりの予算
  6. 土地は探さない
  7. あなたを応援してくれる人は

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