大阪府八尾市
山を眺める家
延床面積/91.08㎡(27.55坪)
「小さくても、豊かに暮らしたい。」
そんなご夫婦の想いから始まった住まいです。
敷地の南側には隣家が迫り、一般的には難しい条件に見える土地でした。
けれど北東に目を向けると、その先には生駒の山並みが広がっていました。
私たちは、その景色を暮らしの中に取り込むことから考えました。
リビングを2階に。
大きな窓は北東へ。
周囲の視線を気にすることなく、空や山の景色を楽しめる住まいです。
延床面積は27.5坪。
決して大きな家ではありません。
しかし、広さを求めるのではなく、本当に必要なものを丁寧に選び取ることで、数字以上の豊かさを実現しました。
吉野杉の床に素足で触れる心地よさ。
天然木のキッチンに立つ時間。
窓の向こうに広がる季節の移ろい。
家事がスムーズにつながる回遊動線。
冬も夏も温度差の少ない快適な室内環境。
家づくりのゴールは、家を完成させることではありません。
その家で、どんな時間を過ごすのか。
どんな暮らしを重ねていくのか。
この住まいは、「小さな家で豊かに暮らす」という価値観をかたちにした一棟です。
フォトギャラリー
景色を取り込むという選択
家づくりを考え始めた当初、お施主様は規格住宅も検討されていました。
けれどモデルハウスをご覧いただく中で、自然素材の心地よさや焼杉の質感に魅力を感じていただきました。
敷地は決して条件の良い土地ではありませんでした。
南側と西側には隣家が迫り、東側にも住宅が並びます。
しかし北側には農地が広がり、その先には生駒の山並みが見えていました。
そこで私たちは、光や視線を追いかけるのではなく、「景色を暮らしの中心にする」という考え方をご提案しました。
リビングを2階に配置し、山並みへ視線が抜ける大きな窓を設ける。
すると家の中にいながら、空の広がりや季節の変化を感じられる住まいになりました。
土地の弱みではなく、その土地ならではの魅力を活かした計画です。