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社長ブログ

『ラファエコシステム(KAMI式)』見学会に参加してきました。

大阪で高性能×インテリア住宅を建てる

家具から始める家づくり、リーフの猪倉です。

 

先日、定休日を利用して日帰りで栃木県まで出かけました。

なかなか遠方で行くのは大変だったのですが、どうしても実物を見て確かめたいと思い、

急遽思い立ってのとんぼ返り出張。

今回の目的は栃木県で高断熱住宅ℚ1住宅を手掛けておられるラファエル設計、

神長さんの最新作の住宅の完成見学会でした。

エアコン1台と第1種熱交換換気と循環ファンを組み合わせて絶対湿度をコントロールされている

そのシステムの見学です。

 

大阪狭山市・河内長野市・富田林市・堺市・和泉市で高気密高断熱住宅はリーフアーキテクチャ

2階寝室。ドアを閉めていても引っ張られた空気が入ってくる。床に空いている孔は開閉式でこちらからも空気を取り込むことが可能。

 

ラファエル設計さんはリーフアーキテクチャも所属している新住協のメンバーさん。

以前からUa値などの断熱性能値にとらわれず、もっと住む人の皮膚感覚に近い

「真冬の朝に無暖房でどの部屋でも室温18℃以上」を目安として設計されています。

 

住宅専門雑誌で数々の連載もされていて、以前からその手法に関心があり。

また、自分自身も昨年に「ミライの住宅」の「全館空調講座」を受講。

これをきっかけに自社の設計に冷暖房負荷計算やそれに基づくエアコンの容量選定、

空調計画をするようになってから室内の空調計画のキモは室温だけではなく、

湿度コントロールにあることに思い至ります。

 

通常、エアコンは優秀な除湿器でもありますが、設定温度まで室温が低下した時は

送風モードになり、せっかく結露させた水が室内に湿気として逆戻り、

高湿度状態になってしまいます。

そのため、湿度を下げるには温度も下げていかねばならず、

湿気は取れたものの部屋が寒すぎる、なんていうことも起こりえます。

 

室温を下げすぎることなく湿度コントロールするにはどうするのか、がなかなか分からなかったけど、

それを解決されている神長さんの現場をぜひこの目で確認したかったのです。

このプロ向けに開催された見学会は、この日までにも

東京大学の准教授や省エネ設計の有名人が見学に来られて

絶賛されていたこともあり、当日はワクワクでした。

簡単にその内容をお伝えしようと思います。

 

シンプルで理にかなった空調観念図

 

ラファエル設計さんが、連載中の雑誌やFacebookで公開されているのが下記の観念図。

最近はこれを『ラファエコシステム(KAMI式)』と命名されたようなので、

このブログでもその名称を使わせていただきます。(^^)

 

大阪狭山市・河内長野市・富田林市・堺市・和泉市で高性能住宅はリーフアーキテクチャ

図では階間と床下をつなぐダクト周囲に空間があるが実際は気密処理されており、階間の空気はすべてエアコンボックスへ戻される。

 

通常、冷気は上に運ぶことが難しく、暖房は1階(もしくは床下)のエアコン、

冷房は2階(もしくは小屋裏)のエアコンで行うのが定石ですが、

こちらでは冷気を一気に2階上部まで押し上げています。

 

それを可能にしてるのがエアコンの風力だけでなく、第1種熱交換換気と階間からの

リターン空気を送り込む循環ファンの風力。

この3つが相まって500㎥/hのも大風力で床下付近にあるエアコンを収納している

箱から2階へ冷気が送られまます。

 

で、肝心なのが送った空気をまたエアコンに戻すルートの確保ができている点。

小屋裏エアコンにしても冷やした空気は下に落ちていくのですが、

その空気を回収して再びエアコンへ戻す、

いわゆる「リターン」がなかなかむつかしい。

 

そこで、このシステムでは1階の天井、2階の床に穴をあけ、そこから階間

(1階の天井と2階の床の間の空間)を使い、階間から1階床下へ通じる

循環ファン付のダクトで再びエアコンボックスへ(リターン)、

また、1階の床に空いた穴からは床下へ空気が流れ、1種熱交換換気の排気口から外部へ排出されます。

 

南大阪で高気密高断熱住宅はリーフアーキテクチャ

クローゼット内のエアコンボックス。上部左から熱交換換気からの給気と階間経由で室内空気のリターンがくる。下部には2階へと続く給気用ダクトが接続されており、エアコンのオンオフに関係なく、新鮮空気が送られる。

 

エアコンボックスに戻ったリターンエアはエアコンでさらに除湿され

再び青色のダクトを通して2階へ送られていく。

 

冷気を「押し出す」だけではなくて、各部屋の排気口から「引っ張る」ことで

空気の流れができている仕組みです。

 

この前提としては階間空間が気密処理されていなければならず、

そこに現場の大工さんの施工精度が要求されます。

しかし、ダクトを使って排気をしてるわけではないので、

極端な話、空気の流れが悪ければ追加で穴をあけてあげれば、

引っ張り箇所も増やすことができます。

 

一見、複雑なように見えますが、よくあるダクト式の空調システムに比べれば

とってもシンプルでメンテナンスも楽なことがわかります。

 

構造に強くコストにも優しい高床

 

また、このシステムの特徴は、床を通常よりも高くしていること。

床下空間は通常でしたら40㎝もあればいいほうですが、こちらではなんと80㎝もあります。

 

南大阪で高性能注文住宅はリーフアーキテクチャ

外壁断面サンプル(室内側)基礎~床の間で配管貫通させている。

 

このメリットはいくつかあって

 

*各種配管を基礎貫通しなくて済む

通常は基礎の立ち上り部分から給排水、給気排気の配管を抜きます。

基礎は大切な構造体なので、貫通箇所の周囲は鉄筋で補強します。

このシステムの場合は基礎の上部40センチぐらいのところに1階の床が来ていますので

基礎の上の壁の部分で配管を貫通することができます。

基礎に穴をあけて構造を弱めることもなければ、

補強筋も節約できるのでコストダウンにもつながります。

 

*ダクトの配管が楽

床下は、吸排気や給排水などいろんな配管が通っています。

通常の床高さだと、その取り回しが大変で、場合に寄っては、

外周部以外の基礎立上り部分に配管の貫通穴をあける必要も。

こちらのシステムでは、通常の基礎立上り天端より上部も空間が空いていますから

ダクトの取り回しが大変に楽。という事は、メンテナンスも楽に行うことができます。

 

*床下の空気の流れが簡単

上記と同じ理由で、床下空間の通風性が大変良い。

床下エアコンを通常の基礎で使うと立上り部分をできるだけ減らすために

地中梁が増えてコストアップになったりしますが、この場合は、それを気にすることもありません。

 

南大阪でおしゃれな高性能住宅はリーフアーキテクチャ

床下空間。身長180センチの私でも十分な広さ。点検がしやすそう。

 

前提は超高断熱仕様

 

このような、大変良く考えられたシステムですが大前提は超高断熱仕様であるという事。

壁にはグラスウール換算で210㎜の厚みの断熱材を使用。

ℚ1住宅レベル3の断熱性能を持っていることが前提になります。

Ua値で言えば0.3台

いわゆるHEAT2.5グレードの断熱性能です。

最近はG2グレードを標準とする住宅会社も増えてきていますが、

さらに断熱性能を高めることが必要。

逆に言えば、熱交換換気や全館空調を取り入れる前に

まず建物本体の断熱性能を上げることを優先しないといけません。

 

これはZEH(ゼロエネルギー住宅)にも言えることですが、

断熱性能がいわゆるZEH基準ギリギリのUa値0.6程度に

10KWもの太陽光パネルをのっけてつくる無理矢理ZEHじゃなくて、

まずは外皮性能をできるだけ高めてから

5KWでもゼロエネになる余裕ZEHにする必要があります。

 

南大阪で家具から始める家づくりはリーフアーキテクチャ

外壁断面模型(屋外側)断熱材はグラスウールの充填断熱105㎜+付加断熱(105㎜)で計210㎜。

 

開かれた知見

 

駆け足のとんぼ返りでの見学会参加でしたが大変得るところが大きく、

いってよかったと思える出張でした。

何より素晴らしいと思ったのは、自ら考え、仮説を立て、実行して、さらに改善を重ねる

理論理屈だけでなく頭に描いたイメージを形にしてしまう神長さんの実行力。

またそれをクローズにすることなく、惜しげもなく同業者に公開して

すべては、住まい手の方々のために、自分の技術と知見を広めてもらおうという想いでした。

 

私が見せて頂いた時間帯には全館空調構造でご一緒したほかの地域の工務店さんもおられ

久しぶりの再会を果たすことができたとともに

改めて、良いものをつくっていきたい気持ちを持ち、常に勉強し続ける人は

どこでも行動されているなということでした。

 

今回の知見を活かしてこれからも住まい手の皆さんが

快適で健康に暮らしていける家づくりのスキルを

高め続けようと思います。

 

丁寧に説明をいただいた、ラファエル設計の神長さん、ありがとうございました!

 

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