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こんにちは、リーフの猪倉です。
暑い毎日が続きます。
モデルハウスやリノベ現場で頑張っていただいている大工さん、職人さんたちに感謝感謝です。
さて、リーフアーキテクチャでは新築だけでなくリノベーション、特に断熱性能向上のリノベーションも多く手掛けています。
これだけ暑い毎日が続くと、エアコンなどをうまく使うのはもちろんですが、
建物自体の断熱性能を向上させることが、健康だけでなく、電気代の節約にもつながり身体と家計の双方に優しいのです(^^)
今回ご初会するのは先月から工事を進めている大阪市東住吉区の3階建てRC(鉄筋工ンクリート)造の住宅。
築35年ほどの住宅で、当時はいまほど断熱や計画換気に意識が向いていない為、夏暑くて冬寒い住宅。
こちらを中古で購入された施主様からの依頼でいったん内部を解体し、
躯体の状態(スケルトン)にして断熱改修を施して、新たに内装工事を行うというもの。
先月から進んでいた解体工事や断熱材充填のための下地工事が終わり、ようやく断熱材の施工の段階になりました。
鉄筋コンクリートの住宅はコンクリートの表面にプラスターボード(石膏ボード)を団子張り(GL工法)で貼りつけていることが多いです。
現在の中古マンションもほとんどこの工法だと思われます。
これはコンクリート表面にモルタルを団子のように貼りつけそこに石膏ボードを圧着するやり方。
躯体(コンクリート表面)と石膏ボードの間に隙間ができ、そこに室内の暖かい湿った空気が入ると外から冷やされて内部が結露してしまいます。
断熱改修の時にはこのような状態にならないように注意しなければなりません。
解体工事は、内部仕上げの造作家具や建具を外した後に、この石膏ボードをはがし、団子張りのモルタルをはがしていく作業が必要です。
これがまかなか手間がかかる工程です(^^;
さて、団子君たちがきれいに外されたら次は断熱材の下地組です。
今回、壁のメインの断熱材は90㎜暑さのグラスウールを採用しました。
もともと、こちらのお家がかなり広く、断熱材の厚みで多少、お部屋が狭くなってもあまり影響がないこと。
またボード系断熱材に比べると価格が安いこと。
などが採用の理由です。
次にグラスウールの幅に合わせて木下地、いわゆる間柱(まばしら)を壁に取り付けていきます。
この間柱が後工程で貼る防湿シートや胴縁、石膏ボードの取付に必要になります。
ここでリノベーション特有の注意点が。
新築の場合は材料に凸凹などない為、間柱も壁の厚みに合わせて寸法を決めます。
が、今回の場合は取り除いたと言っても、張り付いていた団子の跡がところどころに残ります。
厚み5~10㎜ぐらいですが、そのために、壁が完全に平滑にはなりません。
そのために、下の写真にあるように、壁から3センチほど隙間を開けて間柱を建てていき、
間柱の室内側の面が同一面上に収まるように水平垂直を取っていきます。
ベテランの大工さんでないとなかなかできないところで、いつもお願いしている棟梁だからこそ安心して任せられる工程です。
間柱と壁面の間の隙間や天井、床との隙間は一つ一つウレタンを充填していき、断熱欠損をつぶしていきます。
これもまた大切なポイントですね。
廊下やトイレなど、あまり壁の厚みを出したくない箇所はフェノール系のボード状断熱材を使用します。
今回はフクビさんのフェノバボードRを採用。
これは20㎜のフェノバボードに9.5㎜の石膏ボードがあらかじめ貼りつけられた材料。
これでグラスウール換算で40ミリ厚程度の断熱性能が確保できます。
下地組が出来上がったところで断熱のグラスウールを充填します。
昔のものに比べて、繊維がかなり細くなったため、多少ましにはなりました。
それでも一日作業すると露出している肌の部分がかゆくなったりしてしまいます(^^;
長袖作業着が必須ですが夏はつらいですね・・・。
グラスウール充填後は防湿シートの施工。
これも隙間の内容にきちんと貼っていく必要があります。
隙間を密封するために、写真に写っている黒いテープ(気密テープ)を利用して継ぎ目や、配管の貫通部などを目張りします。
ここがどれだけ丁寧にできるかも大切なポイントです。
今回は、グラスウールの充填断熱で工事を行っていますが、このほかにもフェノール系断熱材などのボード上の断熱材を貼りつけるやり方、また室内側からでなく、室外側から外壁をすっぽりと覆う工法など、断熱改修にはいろんな種類があります。それぞれ現場の状況によってどれが最適化は異なります。これから断熱改修を計画される方はぜひ、建築士さんと打合せの上、最適な方法をお選びください!
「東住吉の家」の断熱改修工事はこれからボード系断熱材施工、基礎断熱施工、屋根断熱施工と工程が進んでいきます。またこちらのブログで紹介させていただきますのでお楽しみに~
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