2025/07/20
家づくりの流れ|注文住宅の進め方 ステップ5.設計
はじめに
1級建築士で宅建士、リーフの猪倉です。
前回のブログ「家づくりの流れ|注文住宅の進め方 ステップ4.土地選び」では、理想の土地をトラブルなく手に入れるためのポイントについてお話ししました。
今回は、「ステップ5・設計」です。
家づくりの設計段階は、単に間取りや外観を決めるだけではありません。断熱・耐震などの性能や、毎日の家事動線、家具や収納の使い勝手、さらには将来の暮らしやすさまで、あらゆる要素を形にしていく工程です。ここでの判断が、完成後の満足度を大きく左右します。逆に言えば、この段階を丁寧に進めるほど、完成後に「もっとこうすれば良かった」という後悔が減ります。
スムースに設計打合せを進めるためにこのブログを参考にされてみてください。

1.設計段階の目的と流れ
土設計は大きく「基本設計」と「実施設計」の2段階に分かれます。
基本設計:敷地条件や法規制、生活動線、外観デザイン、全体的な仕様を決定します。この時点で家の“骨格”がほぼ決まり、暮らし方のベースが固まります。
実施設計:配線・配灯・設備仕様、造作家具の寸法、収納の位置や容量など、暮らしのディテールを詰めます。いわば家の“血管や神経”を整える工程です。
この2段階を経て、施工図や詳細図が完成し、工事がスムーズに進められる状態になります。

2.基本設計で決める事
基本設計では、家全体の方向性を決めます。
特に重要なのは、家族の暮らし方に合わせた動線計画です。
例えば「キッチンと洗濯機を同じフロアに置いて、家事を同時進行できるようにする」や「玄関近くにファミリークローゼットを設けて帰宅後すぐ着替えられるようにする」といった、暮らし方を反映させることが大切です。
またこの段階で敷地の条件を徹底的に分析します。
- 日当たりや風向き
- 隣家の窓の位置や高さ
- 前面道路の交通量や騒音
これらを把握しておくことで、窓の位置や外構計画にも無駄がなくなります。

3.構造計画の重要性
リーフでは、許容応力度計算による耐震等級3を標準仕様としています。
これは、地震が多い日本において、住まいの安全性を最優先に考えているからです。ただし、耐震等級3を確保するために部材を過剰に大きくすると、コストが上がりすぎてしまう場合があります。
そこで重要になるのが、間取り検討の前に構造区画を考えた架構計画です。例えば、大きな吹抜けやワイドな窓を計画する場合、先に「どこで耐力壁を確保するか」「梁や柱をどのように配置するか」を構造計画の段階で定義します。
これにより、
- 無理のないスパンで部材コストを抑える
- デザインと耐震の両立を実現
- 後戻りの少ない設計進行で工期と予算のブレを防ぐ
といったメリットが得られます。

4.実施設計で詰める事
実施設計は、暮らしの使い勝手を左右する細部の設計です。
- コンセント・スイッチの位置と数、使う高さ
- 部屋ごとの照明の種類と明るさ、配灯計画
- キッチンや洗面台、トイレなどの仕様や収納方法
- 家具の配置に合わせたコンセントや照明の位置
リーフでは、自社で家具製作を行っているため、キッチン・収納・造作家具を間取り段階から一体設計できます。これにより、既製品にはないサイズ感や素材感を実現し、統一感のある住空間がつくれます。

5.設計中のチェックポイント
設計段階では、次のような観点でチェックを行います。
- 家事動線や生活動線が無駄なくスムーズか
- 採光や通風が快適で、冷暖房効率を損なわないか
- 構造的に無理のないスパン・耐力壁配置になっているか
- 将来の家族構成やライフスタイルの変化に対応できる間取りか
設計の際のチェックポイントをリスト化しましたので是非、参考にされてみてください。

6.設計変更とコスト・スケジュール
土地選びは、設計段階の変更は、工事費や工期に直接影響します。
特に構造に関わる変更は、後から行うと大幅なコスト増や工期延長の原因になります。
そのため、「設計変更の締切(フリーズ日)」をあらかじめ決めておき、迷う部分は優先順位をつけて早めに判断することが重要です。

7.まとめ
設計は、家づくり全体の方向性と質を決める心臓部です。この段階で決める間取り、構造計画、設備仕様、動線設計は、完成後の快適さや安全性、そして暮らしの満足度に直結します。
特に、耐震等級3(許容応力度計算)を前提にした構造計画を初期に据えることで、デザインと性能、そしてコストのバランスを高いレベルで実現できます。構造的な骨格がしっかり決まっていれば、その中で動線や採光、家具配置を自由に検討でき、後戻りや追加コストを最小限に抑えることが可能です。
また、設計段階で家族全員のライフスタイルや将来の暮らし方を共有しておくことも重要です。子どもの成長や独立、親との同居や介護、在宅勤務など、ライフステージの変化に柔軟に対応できる間取りや仕様を選択することで、何十年先も暮らしやすい家になります。
設計は「楽しむ」ことも大切です。間取り図や3Dパースを眺めながら家具や照明を選び、日常のシーンを想像する時間は、家づくりならではのワクワク感を味わえる瞬間です。そのワクワクを持ちつつ、性能面やコスト面での冷静な判断を加えることで、理想と現実のバランスが取れた、長く愛せる住まいが完成します。
さあ、これで家づくりの流れのステップ5である「設計」ができました。
次のステップ6「契約・着工準備」へ進む準備をしましょう!

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