2026/05/25
BINGO OPEN FACTORY ①
1級建築士で宅建士、リーフの猪倉です。
先日、広島の福山市、府中市まで出向き、家具メーカーさんの展示会を見て回ってきました。以前はそれぞれの地に沢山の家具メーカーさんがおられ、年間数回かなり盛大に展示会が開催されていました。ほぼ同時期に徳島や愛媛、香川でも展示会が開催され、当時は数日掛けてそれらを廻ったりしていましたが家具メーカーの数も激減し、展示会の開催回数もかなり減ってきました。
今回の展示会はBINGO OPEN FACTORYというタイトルで福山市、府中市の10社の家具メーカーさんがそれぞれのショールームで新作家具を展示するだけでなく、OPEN FACTORY の名の通り、工場を一般公開してその中も紹介していただくというものです。
私たちリーフでは住宅のご提案をするときに機能性能は当たり前にハイレベルなものをご提案したうえで、住み始めて一番手に触れ、目に入る「家の道具」である「家具」もしっかりとご提案することで豊かな暮らしを実現していただくことを目指しています。
また、従来は「設備機器」としてとらわれがちな「キッチン」や「洗面台」も「インテリア」としてとらえ、「国内家具工場で作るキッチン・洗面台」を標準仕様としています。
そんな私たちにとってパートナーともいえる家具産地のメーカーさんの動向は常にチェックしておく必要があるもの。
今回も忙しい中でしたが、スタッフの皆さんも一緒に日帰りの強行軍での視察となりました。

心石工芸(ヌメ革ソファ)

大阪梅田を早朝6時半に出発し、山陽道を一路、福山へ。最初の訪問したのは心石工芸さんでした。
心石さんとは20年ほど前に、ヌメ革のソファを取り扱わせてもらってからのお付き合い。その後、東京に自社ショールームもオープンされ、ブランディングにも成功されています。
こちらの強みはやはり革の加工。革をなめした後の未加工の状態をヌメ革といいますが、そのヌメ革のソファも作ることができる数少ないソファメーカーさん。使い込んでいくうちに味わいが出るのがヌメ革の良さですが、染み汚れが付きやすいというデメリットもあります。
そこで加工をするわけですが、安価な革のソファに多いのが顔料仕上。これはいわば革の上にペンキを塗るようなもの。多少の傷があってもごまかすことができます。また革のシボ(模様)も消えてしまうので、人工的にプレスして革らしく見えるように加工もします。
それに対して心石さんがメインとしているのがタンニンなめしやクロームなめしといった、革本来の表情や触感をそのまま生かす方法。手触りが全く異なります。しっかりと造られたソファは確かに高額ですが、同じ品質、素材のイタリアなどの某ブランドメーカーに比べれば格安です。「本物の革のソファが欲しい」という方にはお勧めのメーカーさんです。
心石さんでは工場でワークショップもさせていただきました。ソファが出来上がる順に沿って工場内を案内していただきます。最初は布の自動裁断装置。コンピューターにインプットされた形のままに布がカットされていく様子は圧巻です。写真はカット前に上部から裁断する形を投影していくもの。この後にすごいスピードでそれぞれの形にカットされていきます。

次に革のカット工程。革は固いので手作業でのカットになるという事です。ここで革をカットするワークショップに参加させていただきました。なかなか固い。分厚い革を思い通りの形に切りだすのは熟練の技が必要です。

次の工程は縫製。ただシンプルに縫い合わせたり、襞をとったりといろんな種類のミシンがあり、ここもワークショップにて縫製体験をさせていただきました。

続いて、ソファの本体工程へ。合板で大まかな形が作られ、ベースのクッションにあたる部分にはSばねやウェビングテープ、ダイメトロールといった、クッション性のある素材が貼られていきます。置きクッションを支えるベースとなる部分ですが、いわゆる「底付き感」を無くすために大切な工程です。

次の工程は置きクッション製造。硬さの異なるウレタンを組み合わせて、座り心地の良いように作っていきます。ソファメーカーとしてのノウハウが詰まっている工程です。

ワークショップのあとは近くにあるショールームにお邪魔しました。

クロームなめしの本革ソファ。脚もクロームメッキされた金属パイプで造られ、シンプルモダンなデザインです。イタリアの某モダンデザイン家具メーカーに匹敵する品質ですが、価格ははるかにお安いです。国内にもこのレベルの本革ソファを作れる工場があることを知ってほしいものです。

両サイドのアーム部分を大きくしたデザインのソファ。自社工場で製作しているからこそ、部屋の大きさに合わせたサイズオーダーや多少のデザイン変更も可能です。海外から輸入してくるソファと違ってある程度カスタマイズできるのも国内工場の魅力です。

壁面にはいろいろな革のサンプルが。なめし方によって肌触りが異なるのもよくわかります。大きなサンプルで見たら全体のイメージがつかみやすくてよいですね。

心石工芸さんをゆっくりと見学させていただいたあとは、府中市内に向かって移動です。
続きはまた次回のブログで!
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